食べごろ♥斬魔行 雷龍のヴァルキリー

yomimaru2007-09-06

妖怪を仕留めては究極の一品に仕上げるハンターにして料理人のユキに助けられ、リュネは弟子になることに――現地で仕入れた材料しか使わないスローフード大活劇。
剣と魔法の国の凶悪なお菓子ドラゴンサンデーが登場するイリュージョン・フード・マスター(那州雪絵) *2では、料理人はこの世界から召喚されていて、私たちに馴染みのある材料や調理法が使われていてもさほど違和感がないんですが、架空世界の素材や調理法、料理の名前に、時として違和感を感じることがあります。
ところが本作の場合は、料理人ユキは退治した妖怪しか調理せず、しかもその料理は、かの世界でも材料を明かせばゲテモノ扱い。でもこのやり方は、現地の食材を見直すという意味で、確かにスローフード
ユキとリュネの関係は、駄目な男(師匠)を見捨てられない世話焼きの女(弟子)という点で、トワイライト・トパァズ(佐々原史緒) *3シリーズと同じ趣向。
現実の料理には全然役立たない潔さ、想像がつかない美味しさが気に入りました。

ラノベ定義論

bk1

先日もまた、ライトノベル定義論の小ブームが起きましたが、雑記:桜坂洋「姉原美鎖、新潮に行く」で、作家からの宣言が出ました。「SF誌でも、中間小説誌でも、ラノベ誌でも、ネットでも、文芸誌でも、桜坂洋が書くところがすなわちライトノベルです。」と、直接的な定義じゃありませんが。
よくわかる現代魔法*1から坂崎嘉穂が中間文芸誌「小説新潮」に登場したのに引き続き、文芸誌「新潮」*2に掲載の『キャラクターズ』では、美鎖も登場する、ってことでしょうか。明日の発売が楽しみです。
キャラクターズ 感想リンク集

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