ROOM NO.1301 #9 シーナはヒロイック!

健一と一緒に男に扮装してストリートライブを続ける日奈は、自分達の演奏をテレビで見て、自分が恋する双子の姉との関係に、ある決意を固めるが――恋愛に向いてないのにカラダの関係はなぜか続く、健ちゃんのヰタ・セクスアリス物語第9弾。
綾に冴子にホタルに錦織と、短期間で数々の女性と関係を持つ健一なんですが、何故か彼がモテモテとは感じられないのが不思議。体を重ねるのは、好きだから、とか、性欲ゆえに、とかじゃなくて、相手の心の凝りとか世の中との折合とかをときほぐすマッサージをするため、って感じだからなのかも。今巻では、第1巻*2とは逆に、綾が健一の凝りをほぐしてます。
そう考えると、つき合っている千夜子と健一が、まだプラトニックなのも納得。健一の方が料理が巧い、ってのが最大の《凝り》のようなので。
日奈の男性人格 シーナの言動は、言葉だけ達者で知識だけで、実はなかなかきめられないグリーングリーン(桑島由一) *3のバッチグーに似た、頼りにならない駄目な友人系。彼女の歪んだ男性観がうかがえます。
日奈に生じた凝りは、果たしてどのようにほぐされるのか、次巻が楽しみ。

><