探偵ガリレオ

著:東野圭吾 画:塩谷博明 文春文庫*1

若者の頭が燃え上がり、心臓だけが潰れ、アルミ製のデスマスクが池に浮かび、少年は幽体離脱、難事件の数々に挑むのは、物理学助教授 湯川――ド派手な謎も、すべてプラズマで説明できます的ミステリー。
直木賞受賞作『容疑者Xの献身』(東野圭吾) *2と同じシリーズの本作。謎解きに特定の分野の専門知識が必須なせいもあってか、『ブロークン・フィスト 戦う少女と残酷な少年』(深見真) *3的な《当方想定外》感を味わうことができます。
もっとも、『怪人二十面相』(江戸川乱歩) *4シリーズでも、背中に背負って空を飛ぶヘリコプターなんて、まだ実現されていなさそうな機械がトリックに使われるくらいだし、で、本作の帰結も、これはこれであり、なのかもしれません。

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