武士道エイティーン

桐谷は斬り屋でありkillerである

高校最後の全国大会で再戦を誓った香織と早苗だが、香織は急に反抗的になった後輩田原に戸惑い、早苗は右膝を痛め――近くでも離れても険しい道を進む武士道シリーズ最終巻。
最終巻は、香織と早苗だけではなく、脇を固めるキャラをメインにした挿話が多数。モデルになるために上京した早苗の姉、香織が通う桐谷道場の由来、早苗が所属する剣道部の先生の過去、そして、香織に憧れる後輩 田原の葛藤と、盛沢山です。
全国中学生大会で香織に勝って優勝したレナとの因縁の対決は、『スラムオンライン』(桜坂洋) *2のテツオとジャックの対戦に通じる ど迫力のテンポ。その道の技を知らなくとも、その《妙味》の一端が感じとれそうな描写です。
剣道と対戦格闘では伝統や歴史こそ違いますが、ある種達人の域に達すると、そこに広がるのは似た風景、ということなのかもしれません。
お薦め。

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