自動起床装置

練り歯磨き自動絞り装置は実在する
自動起床装置 (文春文庫)
著:辺見庸 画:武田百合子 文春文庫*1

仮眠室の《起こし屋》を始めた僕は、同僚 聡の絶妙な起こしの技術に驚嘆するが、自動起床装置が試験導入されることになって――仮眠は労働か、芥川賞受賞作。
iPhoneで毎日Sleep Cycleを使ってはいるのですが、セットした時刻よりも先に起きてしまい、爽やかな目覚めがなかなか体験できません。《泥のように》社員が会社で眠る新聞社は、今日的な目で見ればブラック企業そのもの?

となり町戦争食いものの恨み (講談社文庫)

地方公務員の『となり町戦争』(三崎亜紀) *2と新聞社員の本作を比べると、オチの物足りない感じは本作の方が上。
『食いものの恨み』(島田雅彦) *3によれば、プロが作る料理は美味し過ぎてはいけない、あともう少し食べたい、というところで終わらせないと、次に来てくれない、なんてことが書いてありましたが、直木賞候補作と芥川賞受賞作の差って、そんなところになるのかも。

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