涼宮ハルヒの消失

yomimaru2004-07-30

新キャラ登場、それが大ボス、大ボスを攻略……という定型のパターンは、シリーズ続行の上で重要な局面はもちろんあるわけですが、劇薬だけに、何回も投与していると副作用が大きくなり、場合によっては死に至る病をひきおこしてしまうと思うのです。
一方このシリーズといえば、当初の登場キャラだけで話を廻していっています。騒ぎを起こす原因がハルヒ、ということは、毎話の大ボスはハルヒに決まっています。かりに新キャラが登場しても大ボスにはなれません。最後に攻略しなければならないのは常にハルヒ。新キャラが出てこないのは、こういう構成を選択したがゆえの結果論なのかもしれませんが、それでも良いですね。
で、今回の話は、そのハルヒが消失するんだからどうなるか。物語構成の根幹に関わる問題なわけですが……期待にたがわず、巧みなストーリー展開になっています。やっぱりタイムパラドックスものはいいですね!
今回も長門さんが大活躍。SF系の設定話もどんどん複雑になってきてはいるのですが、表現がやわらかくなってきていて、すんなり溶け込めます。
表紙は第1巻で外国へ行ってしまった浅倉さんでした。鶴屋さんが表紙になることはあるのか。