BLACK BLOOD BROTHERS 1 ―ブラック・ブラッド・ブラザーズ 兄弟上陸―
日本の吸血鬼特区へ向かう異様に格好いい青年吸血鬼ジローと天真爛漫で妙に丈夫な少年吸血鬼コタロウ。人間と吸血鬼の調停者ミミコを巻き込んだ事件が――
兄弟の名前は、この吸血鬼たちの設定と大きくかかわっているのですね。年齢と名前が反転しているところなど、人造人間キカイダー*2と人物配置が似ているかも。イチロー(01)を導くジロー(キカイダー)。それを見守るリエ子。
なんといっても山場は人情と感応と官能とがごちゃまぜになった血を吸われるシーン。首すじじゃないのに！
同じ著者の人気シリーズであるDクラッカーズ*3のような退廃感は薄めで、吸血鬼とか、血とか、そういうドロドロしたものが基本設定になっているにもかかわらず、全体に清潔な爽やかさが漂っています。何より、ジロウが自分の生き方に疑いをもっていないのが素晴らしい！
ROOM NO.1301 #3 同居人はロマンティック?(新井輝)*4の後書きと一緒に読むのがお勧め。次巻も楽しみ。
