天槍の下のバシレイス (1) まれびとの棺〈上〉/ 〃 (2) 〃〈下〉

yomimaru2005-01-23

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世界中が巨大生物「剛粧」に襲われる2018年、東日本から「塔」の調査に向かったメンバーで唯一生き残り、西日本に亡命した敦樹は、高校に通いながら防災団の一員として同級生ともに戦うことになる――
1960年台に生活水準が退化した中、ヒロイン敦樹を含む高校生たちが町の防災団に所属して正体不明の生物と戦う本作、サクラ大戦*3と違い、舞台にリアルな懐しさ。ミュータントサブ(石森正太郎)*4 *5のような昭和貧乏の匂いが嬉しいですね。
当初脳内で関西弁の転校生 清子に眼鏡が補完されてしまったのはやはり紅蘭のせい。本当は、多脚砲台を操る佐里が眼鏡っ子で「そんな佐里の一日〈もしくは『清子大迷惑』〉」ではきちんとその設定を生かした展開アリ。
敦樹、佐里、清子の三人が銭湯原の湯で和もうとすることから始まるこの短篇、1960年台という舞台設定の中で、彼女たちが生き生きと描かれています。
日常生活に馴染んだ形で防災団の活動がされていることや、基本ストーリーがトラウマ解決系でないことから、ハードな戦闘モノなのにNHK中学生日記のような印象で、この不思議なミスマッチが魅力です。