終わりのクロニクル 1〈上〉/ 〃〈下〉

yomimaru2005-02-27

bk1bk1

平行世界同士の概念戦争の講和交渉を進める役割を継ぐか否かの選択を迫られる佐山・御言。双子の姉弟 新庄・運、新庄・切と暮らす日々の中、佐山の第1の交渉は――重厚設定な悪役小説
中黒を入れる名前もあって読み始めた当初はかなり戸惑いましたが、本作は、新本格魔法少女りすか(西尾維新)*3との呼応関係を取ることができてから、かなりすらすら読めるようになりました。
悪役を任ずる佐山は何だか老けた創貴のようだし、概念戦争ってある種の言葉遊びのようで、長崎出身の魔法使いをやり込める手口と対応しています。妖怪と約束して何か仕事をさせた後、その約束の穴をついて妖怪をやりこめる日本昔話と同じ構造を感じます。
ボク女の姉 運との会話よりも、同じ顔の長髪美少年弟 切との接触をともなう交感の方が好き。風呂場のシーンもいいですが、ときおり抱きしめちゃうところがたまりません。
二人の仲の進展を見守りつつ、先に進もうと思います。