星雲抄殺人事件―かいけつへん

yomimaru2005-07-16

bk1

第44回日本SF大会HAMACON2に参加しました。*1
ネット書店とリアル書店の相克を書店員と出版社の営業が語り合う「本屋の現実」。具体的な数字が飛び出るお話に色々と考えさせられましたが、何より驚いたのは、パネリストではなく聴く側として、上遠野浩平さんが参加していたこと。ギョーカイトップはとまらない*2。統和機構の手の長さを感じさせられました。
そして注目は、桜庭一樹×桜坂洋の「サクラ対戦」。桜庭さんが言葉を選びながら静かに話すのに対して、桜坂さんが笑いをとる、という構成で、緩急の変化が心地良い対談でした。
桜庭作品*3 *4には地方からの離脱が、桜坂作品*5 *6 *7にはユートピアからの脱出が、それぞれ根底に流れており、育ってきた環境とも密接に関連しているのではないか、というお二人ご自身の分析が印象的。
メガネスキーである桜坂さんが「コンタクトは死ね!」と叫び、これに桜庭さんが「濁った眼鏡で世の中を見ている」と突っ込んで会場内大爆笑のうちに終了です。
星雲抄殺人事件のかいけつへん、残念ながら、桜坂さんが「星雲賞受賞者座談会」と「サクラ対戦」の両方に同時刻出演する、というアリバイトリックは披露されませんでした。ARIEL*8星雲賞受賞の笹本祐一さんは不参加。スペースシャトル打上げ延期で帰国できなかったとの噂で、遠隔操作系トリックになってしまったようですよ?

追記
LOOP王国(2005/07/16)にも「対戦」の詳細レポートがあがっています。