ダブルブリッド
怪の血を受け継ぐ巡査部長 片倉優樹の下に配属された直情径行がウリの巡査山崎太一朗は、心の底で好きになってくれる人を求める彼女に次第に心を開いていくが――第6回電撃ゲーム小説大賞金賞受賞のホラーファンタジー。
怪に対する人間側のグロテスクな扱いが優樹の絶望の深さを強調しています。妖聖記シリーズ(竹河聖) *2 *3 *4も、怪物を恐れてしまう人間の弱さとそれを克服して怪物との交流を描くホラーですが、怪物であるタマミが基本的に守られる者であるのに対し、本作では、優樹が太一朗を守る側になっているのがちょっと新鮮。
太一朗が、星へ行く船(新井素子) *5の山崎太一郎のように、やるときはやる、そうでないときは力を抜く大人に成長していけるのか見守りたいと思います。未読の巻が大分あるので、しばらく楽しめそうです。
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