博士の愛した数式

yomimaru2005-12-27

bk1
著:小川洋子 画:戸田ノブコ 新潮文庫*1

大きなメモ「ぼくの記憶は80分しかもたない」に加えて数学者の“博士”の袖に止められた「新しい家政婦さん」の似顔絵と「その息子10歳 √」の新しいメモ――第1回本屋大賞受賞作の文庫化。
透明な一日(北川歩実) *2秋桜の空に(竹井10日) *3 *4同様、交通事故で一定時間が立つと記憶がクリアされる博士なんですが、数学の考え方を教える場面を見ていると、数学への招待(矢野健太郎) *5で0÷0や∞の中にあらわれる現象をどきどきしながら読んだ中学生の頃を思い出しました。
数式 eπi + 1 = 0 に出会ったのは講談社ブルーバックスだったか。微積分に強くなる(柴田敏男) *6も面白かった。
ある日自分の目の前に自分の筆跡のメモ「僕の記憶は80分」が登場しても博士のように理性的に振舞えたら理想的。お薦め。