MA棋してる! 1

囲碁は打つもの、将棋は指すもの

喋るインコを本国に帰そうとした奏だが、正体不明の射撃魔法に襲われて、オリジナルの魔法手続を構築せざるをえなくなり――初手3八銀の将棋っ娘魔法バトル。
本作ヒロインの奏は、魔法の規則性・論理性・制限性から(詰)将棋に投影することを選択するんですが、この選択が小学五年生の女の子にしてはかなり非凡。一方ライバルは、『よくわかる現代魔法』(桜坂洋) *2と趣向はちょっと違うものの、プログラミング魔法を駆使。
両方とも「一人遊び」がモチーフになっていて、魔法少女たちが周りからちょっと浮いてしまっている状況がうまく暗示されています。周囲からのそんな風に見られていても、うまく折り合いをつけて暮らしている奏の精神的な逞しさ・動じなさがいいですね。
次巻からは、『しおんの王』(安藤慈朗かとりまさる) *3 *4みたいに、作中のバトルの棋譜を巻末に載せて、解説とか感想戦とかをしてくれるといいな。

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