カンピオーネ! V 剣の巫女

そして少年はオトナになる

日本発の神殺し 護堂を監視すべく《愛人》として派遣された媛巫女 祐理だけでは、エリカにリリアナの海外勢に抗し切れないと判断したのか、新たな媛 巫女恵那が、草薙剣とともに派遣され――神殺しは女殺し、油汗の地獄アクション。
キャラ配置は『天地無用!魎皇鬼*2にかなり似ている本作ですが、このシリーズの注目点は、主人公 護堂の性格。リリアナの世話焼きにも辟易するぐらいで、奥手というか、慎み深いというか、まだまだ子供というか、今風の硬派というか、日頃から賢者タイムというか。
そんな護堂ですが、今巻のクライマックスでは、たぶん初めて《雄》らしい雄に変貌。こういうギラギラした欲望って、最近はあんまり見たことがなくて、懐しい新鮮さを感じます。決して等距離外交ではないハーレム運営の秘訣も面白い。
今巻の敵は日本の神なのかな、と思わせる導入でしたが、神話蘊蓄を使った護堂の言霊攻撃は、今巻は控え目で、そこはちょっと残念。
次巻では、男装の媛巫女のシーンがもっと増えるといいな。お薦め。

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