護くんに女神の祝福を! 4

yomimaru2004-08-11

ベタ甘ラブコメ第4段。今巻では、主人公カップルAとMとの間に割り込むJとEIが登場しています。AとMが協力して事件を解決し仲を深めるという3巻までの展開から一気に構成が複雑化してきました。両想い確定なA・M二人に対して、これを明確に邪魔しようとするキャラがこれまで登場してこなかっただけに、今巻はこれまでと一味違った風味になっています。
3巻では、Jのほか、Mの妹であるIとJの連れであるEがA・M二人の邪魔をしそうだな、と匂わせていたのですが、今巻ではその通り、EIが役割を分担してMにモーションをかけ、それをAが誤解し、JがAにモーションをかけ、それをMが誤解し、と、二人の仲に暗雲立ちこめる展開。こじれ方の基本パターンを男女機会均等にきちんとこなしてくれています。
主要登場人物4人の場合、EI→M⇔A←Jで、最終的にはM⇔Aが成立し、場合によっては後日談としてEI⇔Jとなる、というのが王道愛憎パターンだと思うのですが、EIを、Mと結ばれることがありえないIと、MとJの両方に惹かれているEの、二人に分けたところが3巻以降の特徴になっています。したがって、EIが今後どう活躍するかが著者の腕の見せどころになってくると思うのです。
EやJがA・M二人の仲を割く展開はそれとして、今後Iがどのように二人と関わっていくのか、それとも単なる妹キャラで終わるのか……そこに注目していきたいシリーズです。