食卓にビールを

yomimaru2004-08-28

16歳で女子高生で物理オタクで小説家で人妻のヒロインが出会う、かなり力の抜けたSFっぽい事件の数々を描く短篇集。旦那は26歳(!)の疲れたプログラマーで、食卓にビールが並ぶたびに腹がふよんと丸くなっていくであろう様が微笑ましい。「おさな妻」という感じがほとんどしませんが。
刻んだ茗加を味噌で練って胡瓜につけたり、こんがり焼いた油揚げに納豆をのせたり、とビールに合うおつまみの作り方も、全部適当な加減で書いてあります。レシピが2つしかないのは残念。まさにビールを飲みながら脱力してだらだらと読むのには最適。
レタスのごまよごし*2のような衝撃走るメニューはありませんでした。これだけ異様な境遇が重なると、食のメニューはかなり常識的になるのですね。