ましろき花の散る朝に/はかなき夢の覚めぬ間に/届かぬ想いの咲くころに

yomimaru2004-11-07

第10回ティーンズハート大賞佳作受賞作とその続編。この2作で1つのまとまった話になっています。
清北学園のマドンナこと依都香は、喬木と沢田にハラマキという恥ずかしい秘密を知られ、泣く泣く幽霊研究部に入るはめに。ところがそこには、秘かに憧れていた依都香の恩人 輔が。彼らと一緒に十種の神宝を探すこととなった依都香は――
目立つ容姿からいじめられ、人の目を気にしながら生きてきた依都香は、ある種カラミティナイト(高瀬彼方)*4の智美のようないじいじさを持っています。心配をかけたくないから、と考えて大事なことを伝えなかったが故に、もっと心配をかけるはめになり、というパターン。
この3冊はそんな依都香が彼らとの活動を通じて次第に心を開いていく成長譚と見ることができます。オカルト研モノではあるのですが、そちらはあんまりメインじゃない、という印象。
依都香と沢田の言葉のやりとりが、巻が進むにつれて変化していき、その様が実に微笑ましいです。