虚剣

yomimaru2004-12-26

bk1

剣の才能を見込まれた連也は最愛の妹 琴と別れ尾張新陰流宗家の元へ。江戸柳生との政争に巻き込まれる彼は、剣の修羅 十兵衛に出会って――まごうかたなき剣豪青春小説です。男性でも安心して読めます。
登場人物が重なる柳生一族の陰謀*2とか魔界転生(山田風太郎)*3 *4等と比べながら読むとまた良いかと。同じテーマを別の視点から描く時代モノならではの楽しみですね。
コバルトに掲載されているだけあって、男の汗くささとか汚なさは極力控えられており、純粋さ、清冽さが目を惹きます。
そういえば、電撃hpにもザ・スニーカーにもドラゴンマガジンにも、時代モノって掲載されていないような気が。剣の道を選ぶがゆえに他を斬り捨てる、という典型的な剣豪の姿勢が、読者層にマッチしないのかな。
確かに、この時代小説がすごい!が欲しい、と思うことがありますね。