ハサミ男
三人目の犠牲者由紀子を狙う連続美少女殺人犯「ハサミ男」の目の前には、誰かがハサミを突き立てた彼女の死体が。殺すつもりで出かけた被害者の第一発見者となってしまった「ハサミ男」こと「わたし」は、模倣犯の調査を開始する――第13回メフィスト賞受賞作。
読んでいる途中で、妙に「わたし」に肩入れしている自分に気付きました。血の匂いがあまりしないせいかも。零崎双識の人間試験(西尾維新)*2にも共通する死の静物性が、メフィスト系の特徴なのかもしれません。
思い返してみれば、こういう描写なら当然ありうる結末なのですが、本当に驚いたというか、自らの不覚に愕然とするばかり。私の好きなパターンの文章構成なのです。
お薦めの本作ですが、一体どんな風に映画化されているんでしょうか。
