スカーレット・クロス 月牙の命脈
神父の祓魔師ギブと彼を慕う使い魔ツキシロは、いずれもヴァンパイアの血をひく《混ざりもの》。土人形を操るオウカに出会った二人のもどかしい主従関係に、月の光が変化を与える――実は惹かれているのにそれを認めようとしない男のセカンドシーズン第1巻。
ギブはツキシロとくっつく気はない、と言っているはずなのに、時折優しくしたり、涙を口づけで嘗め取ったりと、言行がまったく一致していない点が見所でしょうか。先日読んだ公爵夫人のご商売〜よかったり悪かったりする魔女〜(野梨原花南)*2もそうでしたが、女のことを考えて身を引こうとする男、そういう男にかえって惹かれる女、というパターンは、やはり少女系ならでは、と思います。
一方少年系では、ポニーテールがすべてを狂わせる いぬかみっ！ 4(有沢まみず)*3のように、男は身を引こうとするんじゃなくて、先延ばしにしようとするのが定番。
男は観念する、女は訣別する、というのがこれまた定番なわけですが、可愛さあまって憎さ百倍のツキシロ、今後どうするのか。結末がどうにも気になります。
