かくて宿命の扉はひらく トワイライト・トパァズ 3

yomimaru2005-04-20

bk1

テロリストとして指名手配されてしまった薄幸の少女トパァズは惚れっぽい美少女千年賢者アダマスとともに、黒イタチに獣化した師匠ルキウスを元の美青年に戻すため、彼の弟セサルを追って火祭りの国へ。ルキウスの生家でトパァズが見たものは――イヤボーンの血を引くトパァズが犯罪歴をどんどん増やしていっちゃうシリーズ第3弾。
ルキウスもアダマスも、年長者が生活能力ゼロで、トパァズのしっかり者ぶりは強化されるばかり。少年のような容姿のくせに、意外に胸の大きい彼女に対するアダマスの嫉妬の炎が今回のツボ。
妖精作戦(笹本祐一) *2 *3でもそうでしたが、イヤボーン系ヒロインは、カラミティナイト(高瀬彼方) *4の智美のように内気だったり根暗だったりいじいじだったりが一般的。ところが、本作の主人公トパァズは極貧でも明るくて、乏しい家計をやりくりしていく、そのとき翼は舞い降りた(高殿円)*5フランチェスカ系のたくましさがあります。
内気系ヒロインの場合は、イヤボーン発動の瞬間に必殺!シリーズ的なカタルシスがあるのですが、本作では、ルキウスへの思慕と発動抑制を重ねてストーリーの肝にしているのがヒネリ技で特徴的。いじいじが好意を表に出すことに対する照れに転換されているのです。
果たしてトパァズのイヤボーンはどうなってしまうのか、アダマスはあと何回男に振られるのか、最終回の次巻に期待。