星のダンスを見においで

yomimaru2005-04-27

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退役軍人のような風貌の骨董屋ジャックの店に足繁く通う女子高生唯佳は、彼を襲う宇宙からの刺客の姿に、その正体が過去に引退した宇宙海賊であることを知る。夏休みにジャックの宇宙船に乗ることを選んだ彼女は――痛快ハツラツ宇宙冒険譚。
宇宙を目指す女子高生といえば、ロケットガール(野尻抱介)*2が思い浮かびますが、こちらは周囲の人間の宇宙に対する暑苦しいまでの熱意も目立つのに対し、本作は、ちょっと宇宙にホームステイ、という屈託のなさが光ります。ジャックとの年齢差がかなりあるのも、生々しくなくて良い感じ。
宇宙海賊の現場でも女性が強いのは侵略会社の新戦艦(笹本祐一)*3同様で、偉ぶっていても実は尻に敷かれてしまう野郎どもの姿には、共感を覚えてしまいます。
幼い頃に読んだ宝島(スティーヴンソン)*4とも共通する世界観「野郎ども ラムを一瓶 俺っち気ままな海賊稼業」の匂い、今でもやっぱりドキドキ。
私は「西の22」と聞くと最終戦争シリーズの方(山田ミネ子)*5を思い出すのですが、これより古い出典が何かあるのかな?