エネアドの3つの枝 それでもあなたに恋をする
八年前に自分を「子ブタ」扱いし、持参金つきでも結婚したくない、と陰口をいった少年アドルファに復讐すべく、ミシアは美人に生まれかわった。惚れさせてこっぴどく振るつもりで再会したにもかかわらず、戦争帰りで人が変わった彼は、過去の話を誠実に謝罪し――うじゃじゃけラブコメディ。
明るくミシアをはげます貴族の妾腹生まれのララ、暗くミシアをはげます治療師にして妖と人の子のシーリアと、個性豊かな友人達が内気なミシアを引き立てています。頑固で不器用なアドルファと本質は内気で自信のないミシアのカップルは、「お前らさっさとくっつけ！」と叫びたくなるもどかしさ。見ているこちらが気恥ずかしくなってきます。
続篇は、「3つの枝」の副題の通り、ララの巻、シーリアの巻だと思います。ララでは大騒ぎのあげくの大団円を、寡黙系シーリアでは三人の幼馴染みの女に声かけまくり実は純情の船乗りヒューとの初々しい展開に期待。相手が違ったりして。
