銀の檻を溶かして 薬屋探偵妖怪綺談

yomimaru2005-05-24

bk1

茶髪美少年秋、爽やかモテ青年ザギ、元気赤毛少年リザベルの三人。あるときは要望に応える薬屋の店員、あるときはあやかしの謎を解く探偵、しかしてその正体は――第11回メフィスト賞受賞作。
秋を「師匠」、ザギを「兄貴」と呼んで慕うリザベル、何とも可愛いいです。疲れて眠くなったところをおんぶされるシーンなど最高。
雪原に足跡もなく描かれた全長百メートルの「雪の妖精」、雪が溶けたときにはその中央に他殺死体が! 一方……という冒頭の展開には、新本格とかメフィストとか、漱石と倫敦ミイラ殺人事件(島田荘司)*2とかを思い出しましたが、基本は非BLホワイトハートな雰囲気。
鬼平犯科帳(池波正太郎) *3 *4もそうでしたが、お茶や食事のシーンが私好みの方向に充実しています。トーストのトッピング、梅紫蘇マヨは味の想像がつくんだけど、バター+インスタントコーヒーはどうなのか、今度試してみよう。