トリックスターズ

yomimaru2005-06-11

bk1
著:久住四季 画:甘塩コメコ 電撃文庫*1

女教師 佐杏冴奈のゼミに配属されることになったぼく 天乃原周の魔学部入学式で、〈三番目の魔術師〉クロウリーからの「私が生贄として処刑するのは誰か、私は誰か、推理せよ」という挑戦放送が。〈六番目の魔術師〉である彼女とぼくは――推理小説を模った魔術師の物語。
悪魔のミカタ 魔法カメラ(うえお久光)*2と同じく魔法や魔術といったギミックがトリックに絡んできますが、全体を通して見ると、読者参加型のコンゲーム小説っぽい印象で、七番目のトリックも含め、読者への材料がうまく散りばめられた見せ方をとっており、読後に爽快な騙され感が残ります。
魔術に関する蘊蓄も、推理の前提をきちんと説明し、かつ、嫌味にならない程度で好印象。今巻でかなりインパクトのある手法を出しきているので、次巻でさらにその上をいくのか楽しみ。お薦めです。