秘密結社です
本屋で働くかたわら新作「さよなら妖怪」を書き上げ、昼休みに向かったゲームセンターでは、シューター魂を持つ者のみが参加を許されるシェスタ(シューティングゲームフェスティバル)が開催されていた。そこに、謎かけのメッセージが――書店員ミステリー作家 米沢穂積シリーズの一作。
ソリッドファイター(古橋秀之)*2やスラムオンライン(桜坂洋)*3は対戦格闘という対人ゲームを題材に選んでいるのに対し、本作では、本来的には対コンピュータ戦となるシューティングゲームを題材に選んでいます。
ところが、シューターとして知られる作者の造詣が強く感じられる描写からは、「対人共通言語」としてのシューティングが熱く伝わってくるのです。
本作のほか「密室殺人です」「詐欺です」「不可能犯罪です」の三本が公開されています。クドリャフカの順番(米澤穂信)*4発行まで待ち遠しい貴兄、未読ならばノックスの十戒やヴァン・ダインの二十則は気にせずに是非。
