不思議使い
転校を繰り返す中学生未嗣は、過去に学園七不思議の正体を暴いた経験から、クラス委員 鈴と看護婦が保険室で生徒を襲った事件の調査に乗り出すが、彼の前に現われた三人の女生徒は、他の生徒には見えなくて――新感覚学園ファンタジー。
学園七不思議というと、七つ目を知った者は死ぬ、となっていたり、八つ目を知った者は死ぬから七つまでしか判明しない、となっていたりしますが、本作は後者の方。筋立てだけを見ると、ティーンズハート系の怪奇現象研究部モノのような印象すら受けます。
ですが、本作の題名に即した展開は、確かに少年向け。この手があったか！ でぃ・えっち・えい(ゆうきりん)*2同様、設定に良い意味で予想を裏切られました。
おせっかいな女の子 鈴がひたすら元気で明るいこともあって、ホラー系の匂いがあまりしないのも新鮮な感じ。名のなき現象は怖いが呼び名を付けると恐くなくなる、というのを本作自らが証明しているのが面白いです。
