半分の月がのぼる空 5 long long walking under the half-moon
僕と里香に訪れた穏やかな日々。僕たちはこれから、肩を寄せ合って生きていくんだ――可笑しくてやがて切ない難病系ハートウォーミングストーリー。
生きるか死ぬかのギリギリの生活が終わった後の、ありふれた日常を描くリバーズ・エンド after days(橋本紡) *2もそうでしたが、本シリーズでも「これからもみんな生きていくんだ今だけが最高潮じゃないんだ」感を感じます。
裕一が進んでは戻り、進んでは戻りを繰り返しながら、ほんの少しずつしか変わっていかず、似たような失敗を何回も繰り返すからかもしれません。今巻でも、そこで引くか、のプロローグなんか秀逸。
あとがきにも、後日談の特別篇があるとしっくりくる、とありますが、「人生まだまだ先がある」が話のクライマックスでも感じられるところ、いいですね。次巻で完結の模様ですが、先に続いていくことが感じられるような後日談(?)、期待しています。
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