ことりたちのものがたり

ことりたちのものがたり (集英社スーパーダッシュ文庫)
著:空谷あかり 画:RAMI 集英社スーパーダッシュ文庫*1

人工的に生み出され、繁殖され、観賞される亜人種 歌姫〈カナリヤ〉と、その魅力に取り憑かれた人々の優しくて切ない物語。十篇の短篇が収録されています。
読了後の後味が甘かったり苦かったりと、種々の話が混じり合って感じるのは、立原えりかの作品にも似た透明な悲しさでしょうか。貧困、差別、無垢、救済に破滅と、童話の必須要素が散りばめられています。
中では、カナリヤ ケリーと、彼女を拾ったセダの二人の顛末を描く「歌声喫茶」が好みかな。観用少女(川原弓子) *2 *3の毒と楽が好きなら必読かも。お薦めです。

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