戒書封殺記 その本、持ち出しを禁ず

yomimaru2005-11-22

bk1
著:十月ユウ 画:藤丘ようこ 富士見ファンタジア文庫*1

本を読む姿はこの世のものとも思えないメガネの華奢な美少年、図書部長 月詠にあこがれる副部長 睦美だが、新入生の眼鏡っ娘 綴の出現にやきもき。彼の裏稼業《異界司書》の秘密を先に知ったのは私なのに――衝撃のビブリオ・アクション。
図書館戦隊ビブリオン(小松由加子) *2 *3が図書館を襲う間抜けな悪の組織と闘う完全コメディ基調の話なのに対し、本作は、禁断の書物を巡る暗闘を描くR.O.D(倉田英之) *4系の話。敵の親玉が異界司書の裏切者であるところなど、王道中の王道です。
月詠は、フルメタ数字シリーズ(賀東招二)*5の林水から腹芸力と人心洞察力を抜いたような感じで、美少女に憧れられる鈍感メガネ男。ここに、時代の流れを感じますね。
やる気のないお色気司書も、ドジっ娘 綴も、みんなメガネ! なんですが、今巻では賑やかしのような扱いで少々不憫。彼女たちが活躍するコメディタッチの短篇集を早く早く。