太陽ぎらい

yomimaru2006-02-06

bk1

観光ガイドを勤めるぼくの今度の客は、アメリテキサス州からやってきた父母娘の三人。名所に案内しても、空ばかり見ている娘の姿にぼくは――人の偏見を鋭く刔る「観光客たち」ほか収録の幻想ミステリ傑作選。
各作品の根底に流れる機知・洒脱・憂愁・戦慄の数々が、どことなくバブル崩壊以前の雰囲気。タンポポ*2に出てくる食の蘊蓄の数々を現段階で見たかのような、昭和色の懐しさに溢れています。「洒脱」が特に。
トリックが単純でオチがあっさりしているところが、かえって新鮮でした。

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