本格ミステリ06 二〇〇六年本格短編ベスト・セレクション

yomimaru2006-05-21

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小説新潮2005年4月号に掲載された後第59回日本推理作家協会賞短篇部門候補作になった「流れ星のつくり方」(道尾秀介)が収録とのことで読んでみました。同じ作者の骸の爪*2や向日葵の咲かない夏*3よりもホラーっぽい味付けが少ないせいか、伏線がきりりと引き立つ構成で、この作者の作品の中では一番好きかも。
評論「『攻殻機動隊』とエラリイ・クイーン」(小森健太朗)では、《あやつり》問題を両者の各作の系譜とからめて対比していて、攻殻をもう一度見ようかな、と思わせられました。
短篇の本格って妙に貧乏臭くなるような感じがするんですが、これってやっぱり蘊蓄やペダントリーを展開する余裕がないからかな。

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