京都七ふしぎの真実

yomimaru2006-06-24

bk1

京都の七不思議を読み解く方位アドバイザー艮に対する脅迫の数々と、ロケ先を変更する彼の姿に、アシスタント詩織は不審を抱く。そして殺人事件が――渾身の歴史ミステリ。
京都をはじめとする都市の方位学的な防御の蘊蓄に対する詩織の姿には、猿丸幻視行(井沢元彦) *2で人麻呂の謎に圧倒される折口信夫を思い出しました。発生する殺人事件の位置付けもどことなく似ているような印象です。
艮は知恩院の七不思議の観光スポット化をくさしているんですが、この本が広く読まれたりドラマ化されたりすると艮の新しい京都の七不思議も《観光地巡礼》の行き先になってしまうかもしれないのがちょっと皮肉。
逆説の日本史 3 古代言霊編(井沢元彦) *3の第2章「桓武天皇平安京編―遷都を決意させた真相と風水説」などと一緒に読むことをお勧め。

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