誰もわたしを倒せない

yomimaru2006-11-05

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著:伯方雪日 画:岩里重力 創元推理文庫*1

新東京革命プロレスリングのエース寿の勇姿に、孤児である彼は強い男になりたいと憧れを抱く。革プロの覆面レスラー カタナの活躍興行の翌日に、ゴミ捨て場に髪を切り取られた覆面の死体が――プロレス界の虚実を描く推理連作集。
プロボクシング世界スーパーヘビー級チャンピオン マーク・ギブソンと寿仁の「世紀の凡戦」、何でもありのヴァーリ・トゥード興行が流行してからの苦戦と、格闘技マニアの刑事の蘊蓄が愉しい。
総合格闘技の歴史に詳しい人なら、この辺りの妙味をもっと味わうことができるんだろうな、と、友人と一緒に女子プロレスの興行を見にいったくらいの私は少々悔しい。
全四話ですが、創元推理の連作短篇フォーマットにしたがっていて、まとめて一つの話として読むのが吉。

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