レインレイン・ボウ

yomimaru2006-11-06

bk1
著:加納朋子 画:セキュリヲ 集英社文庫*1

千寿子の通夜で再会した高校ソフトボール部の同期七人は、連絡してきた里穂の不在を訝しむ――25歳になった彼女達の青春群像劇。
ドカベン(水島新司) *2では影の薄い石毛メインの話も結構好きなんですが、本作のかつてのソフトボール部はメンバーがぎりぎり9人で、しかも逆境ナイン(島本和彦) *3のような劇的展開は一切なし。でもそんな境遇が、仲間同士の軋轢や葛藤をより一層鮮やかにしている感じ。
全七話の連作短篇なんですが、栄養士になって激安メニューに取り組む「雨上がりの藍の色」のヒロイン由美子がしたたか系で好み。出てくるメニューにも納得です。
中学高校大学だけが青春じゃない、そう信じる方にお薦め。

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