二四〇九階の彼女
相棒カエルと塔の中の階層世界を下り続ける少年サドリだが、どの階にも奇妙が狂いが生じていて――電撃hp短編小説賞受賞作を含む連作短篇集。
キノの旅(時雨沢恵一) *2やキーリ(壁井ユカコ) *3のような、二人が奇妙な世界を次々と旅する話を、個人的には銀河鉄道999(松本零士) *4モノって呼んでいるんですが、本作もその流れかと思います。ガリバー旅行記(スウィフト・阿刀田高) *5に相棒をつけたタイプ。
999は旅の途中で出会う奇妙な世界を傍観するだけという印象が強いんですが、本作は次の世界へ進むために積極的に関らざるをえない設定にしているところがちょっと違うかも。
今巻では切ない系の話が中心だったんで、続きでは単に奇妙なだけの階、とか、単に逃げだすだけの階とか、そんな感じの話が増えるのに期待。
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