パプリカ

yomimaru2006-11-14

bk1
著:筒井康隆 画:松昭教 新潮文庫*1

ノーベル賞候補の精神医学研究者 敦子の裏稼業は、他人の夢に侵入して謎を探る夢探偵パプリカ。研究所の理事会で彼女の活動が槍玉にあげられ――夢と現実が渾淆する筒井流サイバーパンク
ジャックインして無意識界に入るという設定は、いかにもサイバーなガジェットの感じですが、不思議にサイバーパンクっぽい気取りがないのは、描かれる無意識世界が良い意味で貧乏臭いからでしょうか。格好つけておらず、地に足のついた安定感を感じます。
パプリカこと敦子の言動の予測できなさ加減は、くるい咲きふりん花(越沼初美) *2や由麻くん、松葉くずしはまだ早い!!(越沼初美) *3に出てくる女の子に似たところがあって、男が描いているのに類型化・記号化されたキャラクターじゃないところが特徴的。
一番重要なそばかすは、映画*4でもしっかりと描かれているようで、見に行きたくなりました。

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