刀語 第三話 千刀・鎩

yomimaru2007-03-05

bk1
著:西尾維新 画:take 講談社BOX*1

とがめを両手で抱え上げ、千段の階段を登る七花の今度の狙いは、三途神社の長 敦賀迷彩の持つ千本の妖刀『鎩』――駆込縁切神社は巫女だらけ時代劇。
とがめは、ある種机上の空論的な頭の良さを持ち、一方の七花は、単純素朴な頭を持つせいか、前巻までは、相手との知恵比べ的な傾向は薄かったように感じたんですが、今巻はちょっと様変わり。
やっと3巻が出る新本格魔法少女りすか(西尾維新) *2と同傾向の謎解きが主なテーマに据えられているせいか、最後の勝負は柳生十兵衛七番勝負(津本陽) *3的なあっさり加減です。もっともそういう構成にしたためか、味わいがより《時代劇》っぽくなっています。
ただの陽気な珍道中、というわけではなくて、七花に欠落しているモノが明らかになる今巻は、第1期のターニングポイント。二人の弥次喜多会話が楽しいだけに、この欠缺の暗さは深い。

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