泣き虫弱虫諸葛孔明 第弍部

yomimaru2007-04-05

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著:酒見賢一 画:古内ヨシ 文藝春秋*1

軍師となった孔明、天下三分の計実現のための策を劉備に献ずるが入れられず、もう辞めたいと転職フリーター予備軍のようなことを姉に愚痴り――得意技は放火、諸葛亮孔明の姿を描く新解釈巨篇。
孔明の悪知恵が光った前巻に比べ、今巻では、関羽張飛趙雲の超殺人マシーンぶりが凄い。殺戮魔達の殺し合いを「努力・友情・勝利」の言葉で「闘い」に昇華させる少年ジャンプ的な技巧が、三国志演義でも使われていることが良くわかります。何だか、ドラゴンボール(鳥山明) *2グラップラー刃牙(板垣恵介) *3を解説書と一緒に読んでいるような気分。
墨攻(酒見賢一) *4とは大分趣きの違うコミカルな会話や地の文も快調で、孔明が劉琦の身の上相談を煙に巻く「残酷な天使」のくだりなど、吹き出す場面が続出。お薦め。

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