犯罪ホロスコープ I 六人の女王の問題

小麦粉や砂糖で粉塵爆発というオチはありやなしや

連載記事に不可解な字余りの俳句二首と謎のメッセージ「六人の女王にたずねるがいい」を残したライター虻原の転落死事件に、綸太郎は――六つの星座にまつわる六つの謎の本格推理。
ミステリーには、普通の人は知らないかもしれないけれど、その筋に詳しい人が見ると、すぐにあれだな、と連想がきいてしまう謎があります。本書の副題からは、この問題のよくある例題プログラムを思い出しました。
拳法マニアが『戦う少女と残酷な少年』(深見真) *2を読んだときに覚えた感覚って、こんな感じだったのか。
6本の連作の中でやられた感が一番強かったのは、双子同士が結婚した2組のカップルの謎を解く「双子座 ゼウスの息子たち」。和也も達也もみなみが好き、の、『タッチ』(あだち充) *3 *4のエピソードがうまく効いています。「パセリを摘みに」/『美貌の果実』(川原泉) *5はやはり珍しい組み合わせなのかも。
最近警察のお偉いさんの父親と二人、男寡暮しのシーンばかりなんですが、メガネの図書館司書 穂波はもう出ないのかな?

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