ゼロの使い魔外伝 タバサの冒険 3

偉大なる古代の眷属 ポン竜とチー竜

未知なる人の世界に興味津々の韻竜イルククゥは、使い魔の召喚に応えてゲートをくぐるが、主は青髪のちびすけな女の子で――無口なご主人様と使い魔の出会いを描く「タバサとシルフィード」を含む全《五》篇の短篇集。
本篇である『ゼロの使い魔 シリーズ』(兎塚エイジ) *2の脇役 タバサを中心に据えた外伝シリーズですが、「タバサと〜」では、さらなる脇役に視点をずらしているところが面白い。シルフィード達脇役の饒舌な口調が、タバサの無口を引き立てる構成。
タバサとシルフィードのコンビは、真相がわかっているのに何も教えてくれない探偵とちょっと軽率で少し考えが至らない助手、といった感じではあるのですが、ちょっとむくれてはタバサの悪口を言い続けるところなど、シルフィードがタバサに依存しきっていないところが好き。
冒頭のみが掲載された掌篇「杖」も脇役の語り。もっと読みたいんだけど、やっぱり無理でしょうか。

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