神のみぞ知るセカイ 神と悪魔と天使

同時攻略必須でハーレムエンドがない苦しみ

ギャルゲー攻略の天才 桂馬は、ゲームの知識を駆使して《駆け魂》に取り憑かれた現実の女の子を《攻略》し、悪魔エルシィに回収させることに。今回の相手は桂馬が苦手な電波系、しかももう一人女の子が登場して――落とし神がテキストに降臨のノベライズ。
原作の方は、美少年の桂馬がコミックスの表紙を占めて、女の子が出てこないところも好きなんですが、文庫ノベライズ化にあたってはそうはいかなかったみたい。ちょっと寂しい。
体言止めが多めな文体は、『いぬかみっ!』(有沢まみず) *2も同じなんですが、ギャルゲーがテーマの本作だと、なんだか久弥直樹/Cork Boardの同人誌*3の文体を思い出したり。「……」はあまり使われてはいないのですが。基本が女の子のトラウマ解決ストーリーだからかも。
今さらギャルゲーをするほど時間はとれないけど、数年前にギャルゲーで泣いたことがある人が、ギャルゲーノベライズの雰囲気をライトに楽しむのに好適な一冊です。

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