サクラダリセット CAT, GHOST and REVOLUTION SUNDAY

話せばわかる、問答無用の駆け引きの結末

時間を三日間巻き戻す力を持つ美空、消えた三日間の記憶も忘れないケイ、高校で奉仕活動にいそしむ彼らの次の依頼は、死んだ猫を死なないようにすることで――時を超えても一人、なのか時間跳躍モノ。
過去に戻ることで事件を未然に防ごうと奮戦する点では、『時をかける少女』(細田守) *2のヒロイン真琴と、ケイは似ているんですが、『時を〜』のクライマックスの《重大事件》が、本作ではすでに起きてしまってます。失敗した『時かけ』といえるような状況。
何回もリセットすることで最善解を目指そうとするケイは、前向きというよりは何だか厭世的な印象が強くて、リセットの回数を敢えて制限する『All You Need Is Kill』(桜坂洋) *3のリタの方がかえって前向きに見えます。
ケイは、甲を生かせば乙が死ぬという状況でどう行動すべきか、自分の行動指針が定まっておらず、過去の自分の行動から目を逸らしているせいかもしれません。
クライマックスで超能力をパズル的に組み合わせる展開は好みですが、ケイの作戦は最低。お薦め。

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