生徒会ばーさす! お嬢様学校の暴君

タモリ倶楽部 芸能人麻雀の強引な役を思い出す決め手
著:番棚葵 画:宮坂みゆ 集英社スーパーダッシュ文庫*1

名門女子校に試験的に転入した男子数十名は、生徒会長 神菜からのプレゼントに度肝を抜かれるが、男子の一人 水樹はそれを予想していて――納得したら負けコメディ。
神菜の横暴に反抗すべく、水樹に率いられた男子クラスの面々が、生徒会と三本勝負を執り行う設定は、ルールの隙間をうまく利用する『会長の切札』シリーズ(鷹見一幸) *2と似ていますが、テレビ映りを意識してか、『会長〜』の光明が仕掛ける罠はさほど卑怯ではないのに対して、水樹のやり口は、騙してやろう感がありあり。この邪悪さが素敵。
水樹の妹 葉月も目的のためには手段を選ばない性格で、兄を排除するために悪戦苦闘。彼らの境遇だとブラコン・シスコンになりそうなものですが、好意の向き先をちょっとずらしたところもいいですね。
次巻では、セーラー服がよく似合う男 芹澤のさらなる活躍に期待。