ウェスタディアの双星 5 乙女の猛攻に名軍帥苦戦するの章

劉備を女体化すると

隣国の公女 シャーラの亡命を受け入れることになったウェスタディアは、隣国のクーデター派と対立することとなるが、命の恩人アルファーニに迫るシャーラの姿に、ローゼは気もそぞろで――お嬢に迫るは恋の強敵、戦時の強敵、銀河戦記ファンタジー
指揮官としての卓越した能力を持つローゼとアルファーニの間にシャーラが闖入して亀裂が。果たしてアルファーニは等距離外交に進むのか、それとも肚をくくるのか、期待しながら読み進めましたが……巨星墜つ。クライマックスでは、かつてローゼがアルファーニに惹かれたきっかけがきっちり生かされています。
仁ゆえに国盗を躊躇う『三国志*2劉備や、頑なに法を守りクーデターを起こさない『銀河英雄伝説』(田中芳樹) *3のヤンには、時として苛々することがあるのですが、彼らのやり方は、基本的には情け深いウェスタディア女王 ルシリアと同じなんだな、と気付きました。苛々するかしないかの差は、主君が男性か女性か、の差でしょうか。
ルシリアの知恵袋チェザーリが図る「銀河三分の計」はどうなるのか、次巻に期待。

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