ヘヴィーオブジェクト

赤と青、今日のリード線はどっち?

軍で技術を身につけて楽に暮らそうと考える学生クウェンサーは、「戦いの不文律」を破る敵に襲われた整備基地から不良貴族軍人ヘイヴィアとともに逃げ出すが、知り合いの美少女エリートが捕えられたことを知り――究極兵器を人の知恵で、小能く大を制す近未来アクション。
本作の《敵》は、究極兵器オブジェクト。『鉄人28号』(横山光輝) *2や『ジャイアントロボ』(横山光輝) *3の大型ロボットみたい。その大きさ重さ異様さに、スチームパンクとは違った昭和への郷愁を感じます。
ヒロイン相当の女の子がどんどんクウェンサーに惹かれていく展開は『とある魔術の禁書目録』(鎌池和馬) *4の主人公 上条に通じるところがありますが、本作の場合、オビには「ボーイミーツガール」と謳われてはいるものの、むしろ男同士のクウェンサーとヘイヴィアの掛け合いに重点が置かれています。上条と一方通行が幸せな出会いを果たし、二人でトラブルに巻き込まれては解決する、とかそんな感じでしょうか。
アクションシーンは、『鈴木爆発』*5や『魔法鍵師カルナの冒険』(月見草平) *6のような解体パズル系。究極兵器にこういう弱点があっていいものか、ドキドキの展開です。
次巻でも、男同士のボヤキ重視に期待。

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