偉いぞ! 立ち食いそば

スープチャーハンとコロッケそばの被虐性
著・画:東海林さだお 文春文庫*1

男に生まれたからには一つ事を為し遂げん。東海林さだおが選んだのは、立ち食いそば屋メニュー全制覇なる《偉業》で――富士そば三十品の制覇はなるのか満腹エッセイ。
高校時代のの学生食堂は、かけそばが100円、A定食用のコロッケが余れば50円。コロッケそばの条では、すぐに売り切れちゃう150円の幸せを懐しく思い出しました。
熱いそばつゆにコロッケが崩れてモロモロになるところがいいんですよね。
付録の対談「ことばの不思議を尋ねてみたら」のお相手は、『怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか』*2の著者、黒川伊保子。『怪獣の〜』では「クオリア」に言及して説明していたので、「ミーム」とか「セレンディピティ」みたいな眉唾感が漂ってたんですが、本人が、あの説明は失敗だったと述懐していて納得。
舌や口蓋の接触・離間・摩擦が根拠なら、外国語でもこの理論は通用するのか、興味は尽きません。

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