武家屋敷の殺人

チンするのは電子レンジかカヤック
著:小島正樹 デ:熊谷博人他 講談社ノベルス*1

孤児院育ちの瑞希の生家探しを依頼された弁護士 川路とフリーター 那珂は、手がかりの日記に描かれた殺人と蘇えるミイラの謎に魅入られ――多段どんでん返し連続トリックミステリー。
何個の謎が出て何回どんでん返しが来るのか、帯の煽りが「詰め込みすぎ!」になっているくらいの濃厚さ。ここまで何回も《真相》が提示されると、結末の《真相》は果たして本当に真実なのか、疑わざるを得ない心境。
火曜サスペンスの最後が断崖絶壁で犯人の動機の告白、というのは、《真相》の唯一性を強化する上で重要なんだな、なんてことを感じてしまいました。
若手弁護士という設定の川路は「…っす」という口調で、語尾だけ見るといわゆる《若者言葉》なんですが、わざと若ぶって見せているおっさんのような印象になっちゃっているところが面白い。
残りのページ数がわからない状態で読みたい一冊。

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