幕末魔法士 ―Mage Revolution―

明治を拓く魔法士(メイジ)たち

魔法革命の力を以って迫りくる西洋列国、攘夷に揺れる日本で、若き蘭学者 伊織は、魔導書飜訳のため出雲に向かうが――太平の眠りを覚ますミスリル炉、幕末ファンタジー
西洋列国の発展の基礎を産業革命じゃなくて《魔法革命》にしたところに、単なる言葉の置換え以上の衝撃を受けました。《魔法革命》確かにの威力轟く時代といったら幕末だよな、と納得至極。
時代モノと魔法の組み合わせは、『魔界転生』(山田風太郎) *2 *3みたいに天草四郎キリシタン、という先入観があったんですが、こちらが鎖国開始時とすれば、幕末は鎖国崩壊時。
異人の暗躍、外国の秘術、武士と剣、乱世と、ファンタジーっぽい材料がこんなに揃っている条件の良さに、今まで気付いていませんでした。
シーボルトの孫にして北辰一刀流の使い手、冬馬の自由闊達さに触れて、こんな時代なのにお家の再興という古臭い目標を掲げる伊織がどう変化していくのか楽しみ。

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