BLOOD LINK 天使の幻影

yomimaru2004-09-17

地蟲に感染してしまった銀髪蒼眼9歳の天才美少女カンナと感染が進んだ人間を殺す宿命を持つ野槌の血を引く17歳和志の恋模様を描く第4段。1年半待たされたのは辛かった。
このシリーズのヤマは、やはり、第1巻*2 観覧車前でのカンナ恋心告白シーン。これほどまでに激しい少女の心情の発露はなかなかありません。未読の方は是非。
頭が良いといえば、Papa told me(榛野なな恵)*3の知世も知能に優れていますが、知世は歳不相応に大人びている、といった方が正しいかもしれません。そのアンバランスも知世の魅力なのですが。
一方カンナは、結局のところ歳相応の女の子で、今巻での「日常」のはしゃぎようには、その愛らしさが満載です。この年齢ならではの嫉妬っぷりといい、頭の良さがうかがえる和志の監視っぷりといい、ときとして抑えられない感情の爆発っぷりといい、「少女」の魅力に溢れています。
今巻の和志中心のシーンでは、地蟲の招待とか人類の未来とか、そういった大きなストーリーの基礎を固めていて、彼らの運命がこれから大きく変化していくことを感じさせる、予告的な話となっています。
早期に続きが出ることを希望。できれば後3箇月ぐらいで。